40代、50代のつらい更年期症状の治療・緩和方法について解説します。年齢を重ねた女性の心身の不調（更年期障害）には適切な検査と治療が大切です。

更年期にみられる様々な不調

更年期にみられる体と心の様々な不快症状は、ストレス・生活習慣・家庭環境なども影響し、現れる時期も症状も人それぞれです。あまり症状を感じないまま更年期を終える人もいれば、複数の症状に悩まされる人もいます。

更年期の代表的な症状

※「更年期障害」についてもっと詳しく知りたい方はこちら

更年期世代においては、更年期症状に似た別の病気を患っているという可能性も否定できません。心身の不調を更年期だからと一括りにせず、「除外診断」といって自身の体になにか異常がないかを調べることが大切です。

更年期症状は治療できる？病院は何科にかかればいい？

更年期症状は治療することが可能です！
症状に合った専門のお医者さんと一緒にご自身に合った方法を見つけることが重要です。

更年期症状全般で悩んでいる場合は『婦人科』にかかるのが一般的です。

更年期症状なのか、他の病気なのか判断ができない場合や、かかりつけ医がいる場合は『内科』を受診してもよいでしょう。

また、精神症状がつらい場合は『心療内科』『精神科』『メンタルクリニック』など、専門医に相談することをおすすめします。

更年期症状に有効な4つの治療・緩和方法

更年期の症状に有効とされる治療・緩和方法は、以下のような方法があります。

① 薬物療法

・ホルモン補充療法（HRT:Hormone Replacement Therapy）

　ホットフラッシュと発汗、性器萎縮症状はエストロゲン補充の効果が高いと言われています。

・漢方療法

　多彩な症状に対して、その方の体質にあった漢方薬が処方されます。

・その他の薬物療法

　症状に応じて抗うつ薬、向精神薬などが用いられます。

② カウンセリング・心理療法

　更年期の心身の不調に対し、カウンセリングを受けることにより自分自身の問題を整理・認識し、ストレスを軽減していきます。

③ 食事療法

　更年期症状の発現には肥満も関連し、過体重になるとホットフラッシュなどの症状が悪化します。栄養バランスと摂取カロリーを適正化することで症状を緩和します。

④ 運動療法

　運動不足は血管運動神経症状の危険因子です。また、運動により抑うつ状態が改善されたというデータがあり、適切な運動は症状を改善します。

治療の前に「更年期ドック」で女性ホルモンの検査を！

更年期症状は治療・緩和することが可能です。
しかし、まずはご自身の体について、女性ホルモンの状態などを検査しなければ適切な方法を見つけることもできません。

また、更年期症状によく似た重大な病気が隠れていないかを調べることも大切です。

40代、50代の方で更年期症状が気になる方は、ご自身の体の状態をチェックできる「更年期ドック」を受けてみてはいかがでしょうか？

更年期ドックには、更年期に高まる健康リスクなど全身の健康状態を調べる検査も含まれます。

「更年期ドック」の主な検査項目

■甲状腺ホルモン
■膠原病
■鉄代謝
■女性ホルモン
■子宮頚部細胞診
■経腟超音波検査
■婦人科診察
■骨密度
■骨代謝マーカー

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